ff 9月11日、愛・地球博のフィリピンパビリオンで行われているアロママッサージ(ヒロット)を体験しました。
ヒロットとは、「位置を整える」という意味で、元来、伝統的な助産師を指していたそうです。助産師は、出産前から安産になるよう腹部などをマッサージし、出産に立ち会うのはもちろん、その後も子育てのアドバイスをしていたことから派生し、現在では健康のため血流を整えるマッサージ自体も意味するようになったようです。
ヒロットは、フィリピンの民間医療で言う「ピレイ」と「ラミグ」の状態から人体を解放することを目指す施術で、ピレイとは神経や血管がふさがった状態、ラミグは筋肉や関節が冷えた状態をいうそうです。
フィリピン館に近づくと、甘い香りが漂ってきます。ココナツの実の堅い殻から切り出したタイル大のパネル7万6000枚がはられた直径7メートルの繭の2階で、ヒロットは行われていました。
繭の1階部分では各種エッセンスオイルの芳香を自由に楽しむことができ、一度目に訪れたときはココナツのイスに座ってくつろぎました。
二度目に訪れたときは、フィリピン館の前に8時50分着だったのに、何と私より3人前で一日分のマッサージ予約は終了。
そこで、名古屋と大阪のヘルスキーパーを中心に設立し、現在は開業・勤務マッサージ師も加わって毎月勉強会をしている「現代鍼灸手技療法研究会」の勉強会の一貫として、たとえ5分でもマッサージ師の方々にお話を伺う時間を作っていただけないだろうか」というお願いをしたところ、私たちのために一時間空けて下さいました。
当日は視覚障害者7人、晴眼者1名の鍼灸マッサージ師と、ガイドヘルパー5名で訪問。当初は全員が少しずつ体験させていただけるということでしたが、マッサージチェアが3台しかなく、6人が一般のお客様と同じ15分という条件で体験させていただくことになりました。
「マンギヒロット」と呼ばれるマッサージ師はすべてフィリピン屈指の癒やしリゾート施設「ザ・ファーム・アット・サン・ベニート」とマクタン島の「シャングリラ・リゾート」から来ているプロばかり。
国家資格はなく、三カ月程度の研修を受けた者に対し、高級ホテルが独自に認定しているそうです。
また、視覚障害者は、空港内の施設で施術をしているそうです。
今、自由貿易協定でタイのマッサージ師を日本に受け入れるかどうかが問題になっていますが、フィリピン国内では、観光客のスパだけでなく、物価が安いため余生をフィリピンで過ごそうとする日本人のために、日本人に合ったマッサージを普及させたいという考えがあるそうです。今回のフィリピン館の無料マッサージサービスも、フィリピンに永住する高齢者への紹介をも目的にしていたのかもしれません。
日本人のマネージャーの方から「一緒にフィリピンに行きませんか!」と声をかけられました。顔面のマッサージ手技など、すぐにも使いたい技がありましたので、これを機会にフィリピンと日本の手技の交流もできるといいなあと思いました。実際の手技は、術者が、オイルを手に塗って、圧迫や輪状揉捏をします。そして、ときには圧迫しておいて皮膚を寄せるような手技もありました。オイルを使うので、皮膚と筋肉がすれて炎症を起こすことがないのだと思います。この特製オイルは、フィリピンの国花であるサンパギータ(ジャスミン)から抽出したサンパギータオイルと、バージンココナツオイルを交ぜて作ったもので、実際に触らせていただきましたが、とてもサラサラしていました。圧迫するときに、親指以外の指を組んだ状態ですることもありました。
背もたれが高いイスに座った状態で後ろから施術するので、背部は揉みにくいだろうと思って体を起こすと、「リラックス、リラックス」と言われました。
テレビのインタビューに答えていたイケメンマッサージ師は、イランイランを使っていると言っていましたので、症状や部位によってオイルの配合を変えるのかもしれません。私は頭から背中をマッサージしていただきましたが、テレビで体験していたアナウンサーはハンドマッサージだったと思います。
2005年09月15日
2001年07月08日
ツボイノリオ講演会で感じたこと
愛知県立名古屋盲学校創立100周年記念として同窓会主催で行われた講演会に参加しました。
ツボイノリオさんは、名古屋を中心にタレント活動をなさっていますが、オールナイト日本のパーソナリティーやプリンプリン物語の声優もなさっていたこともあるので、他地域にお住まいの方でも「懐かしいなあ」と思われる方がいらっしゃるかも!
今回の講演で、私が印象に残ったことについて、私見を挟みながら書いてみたいと思います。
ツボイさんは鍼灸師だった
ということは前から知っていましたが、タレント業でお忙しいのに、20年前の解剖学がまだ頭にくっきり残ってらっしゃるのにはびっくり!
ツボイさんは、ラジオ番組出演のために、東京と名古屋を少しの仮眠で行き来するハードスケジュールが続いていたそうです。心身ともに疲れてしまったとき、友人の鍼灸師に治療をしてもらってとても楽になったため、鍼灸学校へ通おうと決意されたそうです。
ツボイさんが通ってらっしゃった専門学校は私立で学費も高かったと思いますが、東京の大学から名物講師を呼んでいたため、その教授の者真似をしながら難しい解剖学などを覚えられたそうです。それで、今もしっかり頭に残っているとか。
最近は鍼灸マッサージを生業とする晴眼者が増えています。
公立の鍼灸短大や盲学校でも、名物講師の授業を受けられれば、もっと楽しく勉強でき、資質向上にもつながるのではと、久しぶりに訪れた盲学校の活気のなさから感じました。
銀さんは金さんよりわがままだった!
電話インタビューのとき、CMが入っても、金さんは「はいはい」と言って待って下さったそうですが、銀さんは「わしゃもう疲れた」とお切りになることがあったとか。
ツボイさんは、お年寄りがお年寄りを介護することの大変さを扱った「縁側」という番組で、銀さんの密着取材を通してお感じになったことを次のように話して下さいました。
在宅で介護に携わる家族の病気や息抜きの旅行などのために、老人ホームや病院でお年寄りをお預りする「短期入所(ショートステイ)という制度があります。
銀さんをお迎えした施設としては、やはり有名人ということで失礼があってはいけないということもあったのでしょう、食事のとき早めに食堂にお連れするということがあったそうです。
しかし、食事ができるのは入所者全員が揃ってから。
銀さんは、空腹の中、最も長く食堂で待たされたわけです。
そんなときも、銀さんは、自分の思いを正直に表現できる方だったそうです。
介護保険制度では、施設では団体行動中心にケアプランが立てられていると思います。
「お歌を歌いましょうね」と言われても嫌だと思うお年寄りもいらっしゃるはず。
ツボイさんの講演を拝聴し、私もケアマネージャーとして、お年寄りに接するとき、何が失礼で何がお喜びいただけることなのか、もう一度考えなおす必要があると感じました。
ツボイノリオさんは、名古屋を中心にタレント活動をなさっていますが、オールナイト日本のパーソナリティーやプリンプリン物語の声優もなさっていたこともあるので、他地域にお住まいの方でも「懐かしいなあ」と思われる方がいらっしゃるかも!
今回の講演で、私が印象に残ったことについて、私見を挟みながら書いてみたいと思います。
ツボイさんは鍼灸師だった
ということは前から知っていましたが、タレント業でお忙しいのに、20年前の解剖学がまだ頭にくっきり残ってらっしゃるのにはびっくり!
ツボイさんは、ラジオ番組出演のために、東京と名古屋を少しの仮眠で行き来するハードスケジュールが続いていたそうです。心身ともに疲れてしまったとき、友人の鍼灸師に治療をしてもらってとても楽になったため、鍼灸学校へ通おうと決意されたそうです。
ツボイさんが通ってらっしゃった専門学校は私立で学費も高かったと思いますが、東京の大学から名物講師を呼んでいたため、その教授の者真似をしながら難しい解剖学などを覚えられたそうです。それで、今もしっかり頭に残っているとか。
最近は鍼灸マッサージを生業とする晴眼者が増えています。
公立の鍼灸短大や盲学校でも、名物講師の授業を受けられれば、もっと楽しく勉強でき、資質向上にもつながるのではと、久しぶりに訪れた盲学校の活気のなさから感じました。
銀さんは金さんよりわがままだった!
電話インタビューのとき、CMが入っても、金さんは「はいはい」と言って待って下さったそうですが、銀さんは「わしゃもう疲れた」とお切りになることがあったとか。
ツボイさんは、お年寄りがお年寄りを介護することの大変さを扱った「縁側」という番組で、銀さんの密着取材を通してお感じになったことを次のように話して下さいました。
在宅で介護に携わる家族の病気や息抜きの旅行などのために、老人ホームや病院でお年寄りをお預りする「短期入所(ショートステイ)という制度があります。
銀さんをお迎えした施設としては、やはり有名人ということで失礼があってはいけないということもあったのでしょう、食事のとき早めに食堂にお連れするということがあったそうです。
しかし、食事ができるのは入所者全員が揃ってから。
銀さんは、空腹の中、最も長く食堂で待たされたわけです。
そんなときも、銀さんは、自分の思いを正直に表現できる方だったそうです。
介護保険制度では、施設では団体行動中心にケアプランが立てられていると思います。
「お歌を歌いましょうね」と言われても嫌だと思うお年寄りもいらっしゃるはず。
ツボイさんの講演を拝聴し、私もケアマネージャーとして、お年寄りに接するとき、何が失礼で何がお喜びいただけることなのか、もう一度考えなおす必要があると感じました。