1月16日、東京都豊島区のJR目白駅で、マッサージ師、武井実良(みよし)さん(42才)が、ホームから転落し電車にひかれ死亡するという、痛ましい事故が起こりました。
武井さんは「ブラインドテニス」を約25年前に考案し、日本ブラインドテニス連盟の会長を務められていました。スポーツをされていた方がホームから転落されたということは、やはり点字ブロックの敷設方法に問題があったのではないかと思います。
点字ブロックには、方向を示す誘導ブロックと、ここから先は危ないということを示す警告ブロックがあります。
誘導ブロックは縦線ですが、この上を歩くのはとても疲れます。靴底は横に溝がありますので、横線ならそんなに違和感はないかもしれませんが。
誘導ブロックは、階段、エスカレーター、トイレ、券売機などに分岐します。そのため、私たちはたまに誘導ブロックに乗ってみることはあっても、ずっと上を歩くのではなく、分岐を知るためにもへりを確認しながら歩きます。
今回武井さんは、下車する駅をやり過ごしてしまったため、階段を上がらなくても乗り換えできる目白駅で、向かいのホームに移動しようとして線路に転落したと思われます。
普通点字ブロックは、床から盛り上がって敷設されていますが、目白駅は警告ブロックの点の高い所が床と同じくらい、つまり、床をくり抜いて埋め込まれていたようです。そのため、足でブロックのへりを知ることができず、通り越してしまった可能性があります。
点字ブロックを埋め込み式にしたのは、車イス使用者の便宜を考えてのことかもしれません。
車イス使用者にとっては歩車道の段差はバリアになりますが、視覚障害者にとっては段差があったほうが路地に出たことがわかって安心です。
これはなかなか難しい問題です。
駅のホームに関しては、エレベーターのようにホームにドアまたは柵を設置し、電車が到着したときだけ開くようにすれば、泥酔した人が転落しないためにもいいと思いますが、お金がかかります。
最近の視覚障害者のブログには、この事故が起きてから、一緒に電車に乗り合わせた人たちが優しく声をかけて下さるようになったと書かれています。
やはり人と人とのつながりで解決するのが一番いいんでしょうね。
16日、大府に行くとき、名古屋駅で乗り換えました。しかし、名古屋駅なのに、3、4番ホームには駅員がいませんでした。
近鉄は、駅員さんが一人しかいない駅でも、切符を買おうとしているとすぐにガイドヘルプに来て下さいます。
鉄道会社の姿勢の違いを感じさせられます。
2011年01月20日
点字ブロックの敷設方法について思う
posted by 平瀬 徹 at 10:21| Comment(1)
| 福祉・ボランティア
こちらでも乗降の多い駅すら無人です。
トイレは駅の外に市のお金で作らせます。黒字を誇るはずですね。
痛ましい事故ですね。胸が痛みます。
普通の歩道でも自転車などが置かれているから展示ブロックのある場所を歩けないことも多いようですね。