ゴールデンウィーク明けの5月9日、何となく胸に圧迫感がありましたので、自分で脈を診てみると不整脈がありました。
今までにも何度か同じようなことがありましたが、忙しく患者さんを治療させていただいているうちに治まっていました。ストレスかなあと思いつつ、それでも昨年2月に発症したときは気になって、ホームドクターで心電図を撮ってもらいました。しかし、不整脈はおさまっているので異常なし。
今回は症状があるうちに予約の患者さんの治療を終えられたので、再びホームドクターに心電図を撮ってもらったところ、心房細動
を起こしていることが判明!総合病院の救急外来で点滴をしてもらい、正常に戻していただきました。
私の場合は脳からの命令とは関係なく、心臓の中で異常な電気が発生し、心臓が不規則に細かく動く発作性心房細動という診断でした。これから二度と発症しないかもしれないし、また起こるかもしれない。でも、発症すると血栓ができ、脳に飛ぶと脳梗塞を起こす可能性もあるので、予防のための治療をしておいたほうがいいだろうということでした。
CTや経食道心臓超音波検査などをした結果、急がなくてもいいということで、13日に入院、14日に冷凍アブレーションカテーテルという方法で治療していただくことになりました。この方法は、従来の異常部位を焼灼する方法よりもリスクが少ないそうです。
他の方のカテーテルアブレーション体験記を読ませていただくと、術前には血液をさらさらにする薬の服薬を中止する例が多いようですが、私の場合当日も飲むように言われました。医学の進歩で、新薬ができ、手術もリスクが少なく確実な方法が確率されてきているのだと思います。
カテーテルは、右の足の付け根から三本、左胸の鎖骨の下から一本入れて行われました。手術中の痛みは、足の付け根をかき回されているような感じ、鍼治療のドーンという響きくらいで、とくに患部は何も感じませんでした。手術中唯一ビックリしたのは、右胸にドーン、ドーンと何度も電気刺激があったこと。これは、冷凍凝固するための場所としゃっくりを起こさせる神経が近いので、横隔神経を特定するために必要だったそうです。
途中で、「食道に温度計を入れますよ」と言われ、鼻から挿入されましたが、経食道心臓超音波検査のための口からの胃カメラと比べれば、何ということはありませんでした。
「終わりましたよ」と先生に言われたので時間をお聞きすると11時半。ちょうど二時間でした。その後止血をして病室に戻ると、昼食が届いていました。でも、足の付け根から出血しないよう右足はのばしたまま固定されているので、起き上がることはできません。水分や食事の制限は全くなかったので、コンビニでお握りと吸って飲めるゼリーを買ってきてもらい、栄養補給しました。
足の固定を解いてもらえたのは夕食が届いて間もなくの六時間後。患者さんたちからは「腰痛が大変だよ」と脅されていましたが、私の場合本当に辛かったのは最後の一時間だけでした。でも、待ち遠しかったのは確かです。慢性的な腰痛持ちの方は、可能であれば鍼灸治療などで腰痛のメンテナンスもなさってから手術に臨まれるといいと思いました。
今回お世話になった病院は、スタッフの皆さんもとても明るく親切でした。主治医のY先生は、13日の夕方「ちょっと散歩に来た」といって励ましに来てくださいましたし、手術当日の21時過ぎと翌朝9時前にも回診に来てくださいました。Y先生、いつ休んでおられるんだろうか?
同じ系列の市内の別の病院では、全病室でWi-Fiを使えるとHPに書いてありましたが、私が入院した病院は、公衆電話付近と個室以外は携帯電話の使用は不可と書いてありました。しかし、看護師さんに確認したところ、音さえ出さなければメールの送受信はOKと言われ、イヤホンを使ってラインで家族と連絡を取ることができました。
一つだけ不満だったことがあります。それは、食事のとき出されるお茶を、少量しかもらえないこと、以前自然気胸を発症して入院した病院では、配膳時に水筒に必要な分のお茶を入れていただくことができました。「私の場合水分制限はないと主治医からお聞きしていますが、水分補給が必要なときはどうすればいいのでしょうか?」と栄養士さんにお聞きしたところ「必要なときはご自分でお買い求めください」とのこと。心電図でベッドにつながれているのに、自販機までどうやって行くのかな?とまでは反論しませんでしたが・・・・・。
ということで昨日15日、無事退院。明日17日からは通常通り患者さんの治療をさせていただきます。
これからしばらくは外来受診も必要ですが、独りで通院しても、周囲の人にお願いして再来院受付さえすませてしまえば、検査や診察が終わるごとにスタッフの方がボランティアさんを呼んでくださって案内していただけるので安心です。
今回はとくに苦しくはなかったけれど、何となく胸に圧迫感を感じ、ふと脈を診たら乱れていることに気づき、お医者さんに行ったことで予防手術をすることができました。
「病院に行くといろいろ言われるのが嫌だからジムに通ったり鍼灸治療をしている」とおっしゃる患者さんもいらっしゃいます。しかし、健康診断の結果は鍼灸治療をより効果的にさせていただくためにも役立ちますし、今回の私のように西洋医学のお世話になったほうがいいケースもあります。
私も治療させていただくときに身体からの信号を見逃さないようにしているつもりですが、お医者さんにも行っていただきたいと思っています。
2017年08月16日
自身のメンテナンス完了〜実は入院してました!
posted by 平瀬 徹 at 13:57| Comment(4)
| 日記
手術は局所麻酔だったのでしょうか。全身麻酔だと思っていたので、ちょっと驚きました。
うつらうつら眠っているような状態で手術を受けました。ときどきパチッと目が覚め、話しかけられたことに答えたり、質問したりもできました。
でも、病室に戻ってからのほうが眠くて・・・・・おかげで腰痛に苦しむ時間が少なかったのかもしれません。
カテーテルとはいえ、場所が心臓なだけに、緊張しました。
術後心拍数90前後、血圧も高めでしたが、二穐間経ってようやく正常値になりました。
お医者さんからはとくに制限はされてませんが、そろそろ飲酒を解禁しようかと!